Scene.27 まだまだ、夢の途中だぜ!
高円寺文庫センター物語㉗
「あれ、店長。
イベントの総括はいいんですか? 駕籠真太郎さんとダンカンさんのサイン会の件がまだですよ」
「はい、ミーティング第2部。さあ、次へ行こう!
手書きの字が下手だからさ、ワープロで活字になるって嬉しくって! 去年の販売実績表と、イベントの報告書ね」
「駕籠真太郎、俺よりちょっと年下やけんが。二作目の本で、この集客はよかよ!
キャリアの浅い漫画家を、文庫センターがサイン会を通して育てていくっていうのもありと思っとんのよ」
「賛成!
サイン会をやりっぱなしじゃなくて、漫画家さんとファンを繋ぐ場にできたらいいじゃないね。
次の作品でも、文庫センターでサイン会などのイベントで継続していくって専属的な漫画家さんの確保!」
「やっぱり文庫センターは、エロ・グロ・猟奇・スカトロ・ホラーですもんね。
駕籠真太郎さんみたいなキャラがメインだと思うんですけど、ダンカンさんみたいな有名人がサイン会してくれるのって本当に嬉しいですよ!」
「りえちゃん、さわっちょな。見とったと?!
水道橋博士のサポートが、細やかで素晴らしかったけんが。ダンカンさんのイベントに駆けつけて来るって、たけし軍団の絆に感動したばい!」
「ホントね。『抱瓶』での打ち上げにもいらしてくれて、水道橋博士。先輩をたて、ご近所のお付き合いとはいえ小さな本屋をたててくれる心意気に感動したわ」
「ダンカンさん。ご家族まで呼んでらして、感激しました!
お店にいらした時に『サイン会と聞いてやって来ましたが、まさかこんな汚い本屋でやるとは思ってもいませんでした』って、挨拶には驚きました。店長は、手を叩いて喜んでいましたけど」
「さわっちょ、なん言うとると。芸人さんならではの、ツカミのギャグばい!
ダンカンさん、カッコよかったけんな。店長、ダンカンさんはタイガースファンやから野球話が出よったらとビビってたやろ?!」
「なんばい! ダンカンさん、わかってらっしゃるけんが。野球の話は、なかと!
って、忘れるとこやった・・・・あのさ、聞いてよ。自宅に来た年賀状を持ってきたんだ。
清志郎さんと、古屋兎丸さんから来とったばい!」
「店長。英語がペラペラなんですね!」
「あれ、聞いてたんか?!」
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